Futura - S


Futura - S

【Futura - SSPECIFICATIONS

製造メーカー名

発売年

型式

画面サイズ

レンズ

ファインダー

露出計

フィルム感度対応範囲

シャッター

シャッタースピード

セルフタイマー

シンクロ接点

フィルム巻き上げ

フィルム巻き戻し

電源

サイズ

重量

販売価格

当時の日本の大卒初任給

Futura Kamerawerk G.m.b.H.

1952年

距離計連動式レンズ交換カメラ

36mm × 24mm

FRIRON 50mm F1.5

透視一眼二重増合致式距離計連動式ファインダー 0.7倍

レンズシャッター COMPUR製、0番、ビハインド

B・1~1/500秒

有り

コールドシューとMおよびXフラッシュ同期

ノブ式、セルフコッキング

ノブ式

81×125×49mm (レンズ装着時67mm)

 740g ボディ665g

たぶん71,000円ぐらい

10,166円



 

作例

 

感想

 FUTURA - Sを手に入れたきっかけは、オークション内で、F値が明るいレンズ付きカメラで安いなと思い、オークションで落札したのがきっかけでした。当時はこのカメラの背景、歴史が解らず、レンズ交換できることも解りませんでした。

 

 FUTURA - Sは撮影において基本的にLeicaバルナックの撮影操作と比べて別に大きな遜色はありません。持った感じの質感やカメラの表面仕上げでは高級感が無く雑さもあり、写欲的なものは若干落ちる場合があるかと思いますが、だからと言ってそれが撮影の邪魔になることはありません。また、レンズはサバの腐ったような目のようなガラスで、綺麗に映るかも外観からでは想像もつきませんでした。しかし、撮影してみると解放値では、芯がありながらのフレアーがとても綺麗で私はこの写りに魅了されました。このカメラのFRILON 50mm F1.5をネットで調べてみますと、今では人気があるようで高値で取引されていることがわかります。

 

カメラの作り自体は雑さが感じられる作りですが、このレンズで撮影しているだけでも写欲が湧いてくるカメラです。


 

 

 1942年に設立されたOptische Anstalt Frintz Kuhnert は、1951年にFutura Kamerawerk G.m.b.H.に名前が変わり、1956年頃には会社がなくなった短命な会社でした。

 

フツーラの最初のカメラは1947年頃のエフカ(Efka)24という、35mmフィルム上に24x24mmの正方形フォーマットの写真を撮影する、シンプルな小型カメラから製作、販売を行い1950年頃からフツーラという新しいモデルを販売し、後にこれが会社名となっています。

 

 

フツーラはシャッターユニットがプロンターとシンクロコンパーのモデルにわかれ、それぞれフツーラP(Futura-P)とフツーラS(Futura-S)と呼ばれています。Pタイプは普及型でレンズもフツーラ45mmF3.5といった暗いレンズを装着して安価に販売されました。セルフタイマーもありません。このモデルはカメラ正面のフツーラの文字板が黒色であることで、すぐに識別できます。

FUTURA-P
FUTURA-P
Futura - S
FUTURA-S

Sタイプは最高速1/500秒のシンクロコンパー付きの高級バージョンで、レンズもフリロンF1.5クラスの大口径レンズを装着して、文字板がクロームメッキされており、セルフタイマーも備わって販売されました。

 

Sタイプはさらに発展してレバー巻き上げ式となったSⅢ(1956)が登場し、そのトップカバーデザインが変更となったモデルが最終機となり,その後、この会社は終わりつ告げます。

 

Futura - S

 現在(2022年)、FRIRON 50mm F1.5は高値で取引されているレンズですが、私がオークションで落札した2013年当時は、お小遣いで購入できる(一万円以下)カメラでした。また、私は当時はこのカメラに対して詳しくなく、F値がF1,5のレンズが付属しているということだけで購入しました。届いたカメラは見ての通り、綺麗なものではなく、使い込まれていましたが完動品で問題はありませんでした。私はその時にレンズは初めて取り外しができることを知ったわけですが、合理的にネジを切ってこのレンズをカメラに嵌めているものなのか?、本格的なレンズ交換式なのかも判らず、半信半疑で試写したことを覚えています。この半信半疑には理由がありまして、このレンズの第一印象が死んだ魚の目みたいだなという感想で、レンズ交換式という高級感は全く感じなかったからです。レンズの色、レンズのガラスが他のメーカーのレンズの色に比べ青みがかっており、コーティングも載っているのか否か判りづらいく、表面の輝きも他のレンズに比べて鈍いものだったから、こういうレンズの付属しているカメラがレンズ交換式なんだろうか?と疑問に感じました。Futuraのレンズは数本持っていますが、基本的に見た目は上記のようなレンズの特徴を持っています。

 

 

 

撮影方法

 


裏蓋の開閉

まずはフィルムの装填のために裏蓋の開閉は、底蓋中央の丸いボタンを指で矢印のO (たぶんOpenの略)の方向に親指の腹で押し上げることにより簡単にロックが外れ、カメラ前面部・軍幹部と、カメラ背面部・カメラ底部に2分され外れます。このこのカメラにはフィルムスプールが付属していませんでした。私は撮影し終わったフィルムパトローネを改造しフィルムスプールを代用していますが、他のカメラからの代用でもいいと思います。フィルムを装填しましたら裏蓋を元の位置にはめ込みカチッとロック音がするところまでしっかりと押し込みます。この簡単な底蓋開閉操作はややもすると何かの拍子に間違って底蓋が開いてしまい、せっかく撮影したフィルムが露光してしまうということになる可能性があります(実際に私はこのような事態に遭遇しました)。誤操作がないためにも底蓋を嵌めた後には必ず底蓋のノブを矢印とは反対の方向に押し下げロックを確認するすると事は最善の方法です。もしくは革ケースが付属している場合には、革ケースを装着して撮影することはなお安全と思います。

 

 

フィルム装填後にはフィルムカウンターを、指の腹を押し当ながら、矢印の方向に回しセットを必ずおこなう必要があります。フィルムカウンターをセットしましたら、軍幹部右上のフィルム巻き上げダイアルを矢印の方向に巻き上げます。このカメラはセルフコッキング式ですので、フィルム巻き上げレバーを巻き上げる操作だけでシャッターを切ることができ、そういう意味でもストレスの少ないカメラです。

Futura - S
 フィルム装填後にはフィルムカウンターを、指の腹を押し当ながら、矢印の方向に回しセットを必ずおこなう必要があります。

露出を読み取り後、シャッタースピード、F値を設定します。フォーカスは距離計、もしくはフォーカスゾーンを使用し設定し、シャッターを押します。ここに関しては非常に操作しやすいカメラです。

 

ファインダーを覗いた時のイメージ図です。実際のファインダーの見え方は、一方の隅を確認しようとすると、反対側の隅は接眼部の影に常に蹴られて見えにくくなり、一度で全体の四隅を見渡す事はできません
ファインダーを覗いた時のイメージ図です。実際のファインダーの見え方は、一方の隅を確認しようとすると、反対側の隅は接眼部の影に常に蹴られて見えにくくなり、一度で全体の四隅を見渡す事はできません

 写真はFUTURA-Sのファインダーを覗いた時のイメージ図です。緑がかったファインダーに二重像は補色のアンバー系のコントラストが有り見やすいですが実際には二重像の境目はキレが無く若干ぼやけています。

 

 実際のファインダーの見え方は、一方の隅を確認しようとすると、反対側の隅は接眼部の影に常に蹴られて見えにくくなり、全体の四隅を見渡す事はできませんが、慣れればそんな感じと割り切って撮影できます。もちろん見ての通り、ブライトフレームはありませんしパララックス補正もありませんが、近距離でなければ構図的に大きな問題は生じません。

 

 ここから先の操作は、あまり必要のない何だろこれ?という操作の説明です。軍幹部の中央手前に安っぽいレバーが取り付けられています。フィルム巻き上げ後このレバーをおよそ45°の角度まで手前に引きます。そうしますと、距離計二重像採光窓にベージュ色のベロが飛び出してきてセルフタイマー(15秒)がセットされます。

 

Futura - S
多分、フィルムインジケーター です。

 このカメラはシンプルですが、なんとなくわからないところがあるカメラです。赤枠で囲まれた「SW C CN」は最初アクセサリーシューの下部に設けられていましたので最初はシンクロ接点と思いましたが、シンクロ接点はカメラ前面部にあります。そこで、これは、かなり簡略化されたフィルムインジケーター なのだろうと思っていましたが、撮影とは関係ないところでしたのでそれ以上の関心を示すことなく時を過ごしておりました。今回このサイトのためにFUTURA-Sのことをまとめていましたら、MIKE ECKMAN DOT COMさんのサイトの中に以下のような説明文があります。


この記事を投稿した後、読者のDavid Babskyは、文字は次のことを表すと説明しました。SWは「Schwartz / Weiss」(白黒)です。Cは「カラー」です。CNは「カラーネガ」です。

 

ということです。

 

* 余談ですが、赤瀬川原平:「中古カメラ あれも欲しい これも欲しい」を読むと。このカメラのことを取り上げており、やはり氏もこのカメラの操作に対して色々と悩んでおられる。セルフタイマーは悩んだ末に解決した旨書かれていますが、フィルムインジケーターに関しては悩んだまま記事は終えられていました。この本は1999年の発行ですが、やはり当時もこのカメラは安かったと記述されています。

 

 あまり意味のなさそうなシステムは、シャッターの「タイミングモード」です。フィルム巻き上げを行った後にシャッターをタイミングモードの設定することができます。シャッタースピードを「B」に設定を行い、シャッターを押しながら矢印の方向にツイストを行います。そうする事でシャッターが開いたままになり長時間露光が可能になるというシステムです。解除するには。シャッターを矢印と反対の方向に回して解除します。

 

 レンズにキャップを装着するか、レンズの前を黒い紙で多い、三脚に設定しながら上記の操作を行います。現在ではこのカメラで長時間露光を行う人はいないと思いますので、こういうシステムがあるということを覚えているだけで良いと思います。

 

 撮影後はフィルムを巻き戻す操作になります。一方のてでカメラボディ底部を小さいボタンを押し込み続けながら、もう一方の手で軍幹部の左側の巻き戻しノブを巻き上げフィルムを巻き戻します。

 

Futura - S
このレンズは、死んだ魚の目のような青く鈍い輝きをしたビー玉のような雰囲気を持ったレンズです。

 

  FURILON Lens Data

製造メーカー:Futura

           設計者:Werner Giesbrech(Schneider)

           製造年:1952年

    レンズ構成:4群6枚 ゾナー分離型(または変形エルノスター型)

               重量:173g

    最小絞り値:f11

       絞り枚数:15枚

最短撮影距離:1m

       マウント:スクリューマウント(内径:⌀34mm x ピッチ:0.5mm)


Futura - S
実際に見た目的にはこんな感じのレンズに見えます。このレンズだけでなくこのメーカー特有の特徴です。

  FRILON 1:1.5レンズはFUTURA - Sに付属されていたレンズで、今では高値で取引されているようですが、私が購入した当時は1万円以下で取引されているようなカメラ、レンズでした。このレンズの見た目の第一印象はあまり写りは良さそうではないという感想です。という理由は、死んだ魚の目みたいなレンズのガラスの色、レンズのガラスが他のメーカーのレンズの色に比べ青みがかっており、コーティングも載っているのか否か判りづらく、表面の輝きも他のレンズに比べて鈍いものだったからです。調べてみるとこのレンズのコーティングは単層で脆弱で剥がれやすいという事でした。実際に撮影を行うと開放からフレアーが出ながらもピントの合っているところは芯が有り、想像以上によく写り、独特の描写に驚かされます。一言で言いますとレトロな写りという感じですが、それだけで無いこのレンズ独特のものを持っています。毎回言っていますが、私はレンズの構成からくるクセや性能等はよく解りませんので作例を見て判断していただきたいと思います。Futuraのレンズ:EVER 50mm F2, TELE-ELOR 90mm F5.6のレンズを所有していますが、見た目の特徴は2本のレンズ共同じ特徴が見られます。

 

 


ノスタルジックカメラ

マクロ図鑑

株式会社ネコパブリッシング

世界ヴィンテージ・カメラ大全

東京書籍 

根本泰人/季刊analog 著

写して楽しむ

クラシックカメラ Part2

写真工業 5月号別冊

「中古カメラ あれも欲しい これも欲しい」

赤瀬川原平著 筑摩書房


和訳したFUTURAの取扱説明書


(注)この使用説明書は、英文の使用説明書を私が和訳したものですので保証は致しません。あくまでも参考程度にお読みください。

 

参考資料・参考サイト

 

・FUTURA DIRECTIONS FOR USE FUTURA KAMERA WERKG MBH・FREIBURGI.BR.

 

・根元泰人/季刊 analog 著:世界ヴィンテージ・カメラ大全 東京書籍

 

・イーヴォル・マータンリー著:田中長徳 監訳 加藤功泰 訳:クラシックカメラ その集め方と使い方 株式会社アルファベータ

 

・アンティークカメラ大図鑑 vol.1 : 株式が社ワールドフォトプレス

 

赤瀬川原平著「中古カメラ あれも欲しい これも欲しい」:筑摩書房

 

写して楽しむクラシックカメラ Part2 写真工業  5月号別冊

 

 

滲みレンズ

とにかくここのサイトはオールドレンズ、オールドレンズの知識の倉庫です。もしあなたが、ここのサイトを閲覧してしまうとオールドレンズ病になってしまうこと確実です!

私はその中の一人です。

 

 

 


M42 Mount Spiral

 このBlogはファインダーを通し娘の成長を見守る傍ら、趣味の延長ではじめたものです。宿主はコレクターでもプロでもありません。アーティストではありませんので芸術作品のような写真は撮りません。特定の条件で信じられない力を発揮する「魔性のレンズ」を追い求め、レンズを日っ変え取っ替えしながら写真を楽しんでいる、単なるレンズグルメ(ただの食いしん坊)です。キャッチ&リリースの精神を重視し手に入れたレンズは全て売却、所有欲を捨て循環体質を徹底することで運転資金を維持し、実りある豊かなオールドレンズライフを謳歌しています。所有レンズを絶滅させるその日までブログを続けます。記載内容に誤りや改善点がありましたら直ちに修正しますので、お知らせ(お力添え)いただければ幸いです。ついでに細かいことまでご指導いただけると更に嬉しいです。

 

という趣旨のブログの説明です。氏の職業柄だと思うのですが、一つ一つのレンズに細かい資料を基にレンズ説明を行い、その資料の出典元等もしっかりと書かれていますので我々でもその元資料を調べることができます。いつもありがたく閲覧させていただいている、とても貴重な勉強になるブログです。

 


クラシックカメラ専門 ハヤタカメララボ

早田カメラは、クラシックカメラやオールドレンズの修理専門店です。商品の歴史、仕様、作例をアップして商品の説明をしているサイトです。

 

 


PHOTO but MORE

  ここにはドイツのカメラの壮大な歴史があります。ここの宿主は多くのカメラコレクターであり、バイヤーでもあるようです。日本のサイトだけでは決して調べることができないカメラの歴史を調べることができます。


MIKE ECKMAN DOT COM

 私のサイトへようこそ。私の名前はMikeEckmanです。このサイトを数年間運営しており、ここにどのようなコンテンツが含まれるかについて事前に定義された方向性はありません。2014年後半、私はフィルムカメラの「再発見」を行いました。これは、想像もしなかった方向に進んだものです。私は20世紀のほぼ10年ごとに作られたフィルムカメラのコレクションを増やし、それらのレビューを始めました。 

このサイト全体は私によって完全に維持され、Bluehostによってホストされています。すべてのレビューと記事は、主に私の個人的なコレクションからのカメラを使用して私によって書かれました。他のコレクターから貸与されたカメラについては、少数のレビューが書かれていました。私はインターネット上の他のサイトから事実情報を入手することが多く、可能な限りクレジットを提供するために最善を尽くしています。

 というサイトです。FUTURAを調べる上で一番掘り下げられているサイトでした。Mr. MIKEに感謝です。

 


Camera-wiki,org

このサイトは、カメラのブランドとモデルに関する包括的な百科事典であり、Camerapedia.orgの後継です。